2.11.2012

東ティモール(ディリ)




たびログ: ☆☆☆★ 3.6

都市: ディリ
期間: 2011年9月20日~22日
目的: なし。東南アジア唯一行ってなかったので。

総括: なにもない。でも、なにもないのが、かなりいい



ディリ海岸沿い 遥か彼方、視線の先に将来を見る


































【1.事前準備・情報収集】

・ガイドブック
おなじみ「地球の歩き方」の東ティモール版は無い。
Lonely Planet英語版「Timor-Leste」をAmazonで購入。
P170と意外と分厚く、ディリ市街だけでも地図が何個(西部、中心部、東部だったかな)にも分かれているくらい内容が充実している。(必携)

Lonely Planet WEB版ディリMAP
http://www.lonelyplanet.com/maps/asia/east-timor/dili/

Lonely Planet先生によると、ティモール・マラソン(?月)とか、ツール・ド・ティモール(?月)とか開催されるらしい。あとはダイビングすると超絶綺麗らしい。
その手のスポーツ好きかつ僻地好きには格好の土地なのかも。

また、JICAが現地生活ガイド的なモノを出している。
結構イケてる。詳細に「地元」な情報が載ってるので参考になる。
(レストラン、スーパーなど)
http://www.jica.go.jp/seikatsu/pdf/Asia/Timor-Leste-p.pdf


・現地事情
東ティモールに行くからには、その歴史は軽くでも押さえておくべきかと。
(一般的にはインドネシアから独立したと認識されているが、実はポルトガルから独立したとか、インドネシアとの悲惨な闘いの果てに勝ち取った「自治」とか。)
いつかロロサエの森で」を読んで事前学習。

著者が独立運動のゲリラに潜伏従軍し、取材した(たぶん)ノンフィクション。
東ティモールの”リアル”な歴史がスリリングな感じで学べる。



ディリ市内 平和を願う















・準備・持ち物
事前準備で気を使うのは、何といっても病気関連。
現地では結構、蚊を媒介にしたマラリアなんかの感染症が多いらしい。

とはいえ、予防接種などまでするのは気が引けるので、虫よけ対策グッズを持って行った。
持っていったのは、蚊取り線香と虫よけジェル。 蚊取り線香は就寝前に焚く用。
蚊取り線香は効果絶大、メイドインジャパンの品質は最優秀らしい。
(ホテルのスタッフは、得体のしれない渦巻きを不思議がっていたが)

日中の屋外では、虫よけジェルを塗布。
スプレーは飛行機乗るのに何かと不便なので、ジェルが良いかと。
そもそも長袖長ズボンだったので果して効果があったかは不明だが、
おかげさまでマラリアンにはならずに済んだ。





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【2.宿泊&航空券】

・宿 
東ティモールには俗に言う安宿がない。(最低でも20~30USDくらいかと)
世界中から国・政府・軍関係の人が来て良い値段で泊まってくれるかららしい。

安宿が無いので、ホテルに泊まらざるを得ない。
と言っても、値段の割に低クオリティのホテルが多いっぽい。

ホテルは、コストパフォーマンスが高そうで、海沿いで散歩に出かけやすそうな
ホテルディリ(Hotel Dili)にした。
事前にホテルの場所と名前とだけWEBで調べておいて、あとは現地飛び込み。

Hotel Dili
http://www.hoteldilitimor.com/

ホテルディリは、いろんなランクの部屋があり最安で40USDくらいだったかと。
でも最安の部屋はシャワーが共同だったので、シャワー付きの65USDくらいの部屋に。
なんか高い部屋は国・政府・軍関係者で満室だった(泊まらないが)

部屋は12畳くらいで、いたって普通のゲストハウス。まぁ僻地にしては清潔。
テレビはCNNとか映った。インターネットも有料だが有線で使えたはず。
ベッドは無駄にダブル以上のサイズ。
シーツはちゃんと洗濯しているらしくダニなどもいない。
ペットボトルの水が無料で付いてるのがありがたい。
心配だったシャワーもお湯が出た。勢いも良い。しかもタイムリーかつ継続的に。

フロントのオネーチャン(高校生くらい?)が陽気な感じで親切で好印象。
足元を見ると黒素地に白のフェイククリスタルが散りばめられたヒールを履いている。
(以降毎日。ご自慢の品だけに臭くならないのかちょっと心配)
「それカワイイね」と褒めると、満面の笑顔。
どこの国の子もオシャレをしたいんだなと心が安らぐ。

料金に飯は別。朝食はコンチネンタルな感じでフレッシュフルーツとパン。
バターとかコーヒーとかもあった。フルーツは南国だけに美味しかった。
だが、確か一食16USDくらい。高すぎて1日だけにした。
ホテル入口入ったところの屋外テントにテキトーに置かれててセルフサービス。
ハエが結構ブンブンたかってるアフリカ系ビュッフェスタイル。
(もちろん蓋はされてるのでご飯自体は多分安全だが。)


・飛行機(往・復)
行きはバリからメルパチ航空で行った。1時間半くらい。
確か毎日1便あったはず。(リコンファームなど不要)
予約・購入は日本から旅行会社経由でした。(片道118USD)
いろいろ調べた結果、(いやウソ。Googleさんに聞いてすぐ出てきた)TAMにした。

TAM
http://tam-tour.com/mz/dps.html

その他、空路はシンガポールからとオーストラリア・ダーウィンからが主要ルート。
(陸路はあまりおすすめでないらしい)

帰りはエアティモール(Air Timor)でシンガポールへ飛んだ。(4時間半くらい?)
週に2便くらいあったはず。これは高かった。片道で430USD。
これまた日本からWEBで予約・購入。

Air Timor
http://www.air-timor.com/




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【3.入出国・ビザ関連】

・入国
もっと所持品のチェックとか厳重にされるのかと思いきや、意外とほぼスルー。
マレーシアとか各国の警察?警備員がいるから、やっぱり他国とちょっと違う雰囲気。
政府関係者は優先順位が高いのは暗黙の了解なのか、ファストパス的に割り込みOK。
(もっとも、入国待ち全員でも多くないため、割り込まれようが時間はかからないが)
ビザはアライバルビザで30USD(2011年9月時点)


・出国
僻地の飛行機や出国関連は時間的なリスクを伴うので、2時間半前くらいに空港に到着。
ところが、チェックインカウンターおろか空港税支払カウンターがまだ空いてない。
1時間半前くらいにようやく係員が到着。手続きは一瞬で終わった。
私の懸念を返してくれ。

唯一、セキュリティーチェックで、
買いまくってたティモールコーヒーの粉を不審に思ったか、鞄を開けられたが
「朕はこのコーヒーが大好きなのデアル。」とのたまうと、係員は嬉しそうに、
「そうかそうかコーヒーか。お前はティモールが好きか。俺は日本が好きだ云々」
ってな感じで話が始まり、20分くらいは雑談してたってくらい。
(結局時間かかってますね)






空港にて いつか羽ばたく自分を夢見て、飛行機の離陸を見届ける人々


















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【4.観光(必見のみ。というか他にあまりない)】

・サンタクルス墓地
個人的にはディリ観光のハイライト。東ティモールの悲惨な歴史を象徴する場所。
スタジアムから15~20分南へ歩いたところにある。周りは住宅地。(前述地図参照)
なんだか考えさせられる。 とくに何に対してってわけではないが。

今も現役バリバリの墓地らしく、葬式をやっていた。
特に喪服やしきたりなどは無いらしい。みんなTシャツや短パン。
子供が多かった。墓地で遊ぶ子も多い。未来への旗手となってほしい。





サンタクルス墓地 歴史の重み
サンタクルス墓地 割れた鏡に降り注ぐ灼熱の太陽




※サンタクルス事件(Wiki)



・ファツカマ岬
地球に乗るキリスト像がある岬。ディリから東に車で20分くらい。
(クーラーなしのボロタクシーを捕まえて、往復5ドルでチャーター)
世界で2番目、ブラジルのキリスト像の次にデカいキリスト像らしい。
確かインドネシア(スハルトくん)からもらったんだっけ?

岬は急な崖で、車でふもとまで行けるが、像はその崖を登ったとこにある。
灼熱の中、100段以上あったかな、階段がしんどい。
像の近くは直射日光がかなりきつい。あつい。帽子と水分必須。

岬から見る碧が絶品。水平線まで碧い。
ディリとは逆方面の東側を見ると、ジーザス・バックサイド・ビーチという
これまたOMG級に綺麗なビーチ。
そんな碧い海と青い空、岩肌の赤茶色、 ところどころの緑。
コントラストが素晴らしい。

はるばるたどりついた岬、この先は無限の碧。
東南アジア最後の未踏の国、この景色を見る為に、ここに来るために
各国を歩き、長い旅路を経てきたのかもしれないと感に浸る。 たびログ高評価。





ファツカマ岬 栄光をその手に







ジーザス・バックサイド・ビーチ 限りなく透明に近いブルー






























・市街地ブラブラポイント
夕方とかは海岸沿いをぶらぶら歩くのが良いかも。でも、海は決して綺麗ではない。
地元の人もベンチとか堤防に座ったりして「いこ」ってる(憩いの場)
ちょっとした船着場には、若い青年が居て水揚げしてたりして、のどかな雰囲気。

でも、憩ってる場で10人~20人くらいでたむろしている集団には要注意。
地元のギャング(自称)らしく、近くを通ると(テトン語で)なんか大声で絡まれる。
でも、「どした?」といった感じで英語or日本語で、かつ笑顔で返すと、
なんかよく分からんが笑われて、なんかよく分からんがリーダー的なヤツと握手。
なんかよく分からんが、意外とイイ人たち。

そのうち、ちょっと英語ができるやつに聞いたら自称ギャングとのこと。
少林寺を知ってるかと聞かれたから、なんかよく分からんが
「知っている俺はジークンドーをやっていた」とかわいい嘘をついてみた。
そうすると、なんかよく分からんが仲良くなって色々話してくれた。

どうやら、好き好んでギャングをやっている訳ではないらしい。
仕事がないらしい。今の政府はどうだと聞いたら、ダメだとみんな口を揃えて言う。
今の政府は、産業を作らず仕事を作らないとのこと。
なるほどもっともである。なかなか池上さん的コメントである。
国が豊かになるには産業が興らないと。
自らの力で産業を興すために他国は援助ではなく自立を支援しないと。

せっかく自由と平和を手に入れたのに、これでは何のために独立したのか。

※後で気付いたが、Lonely Planet先生は、地元のギャングは少林寺を使って
襲ってくるから気をつけなさいと言ってた。気をつけるべし。




ディリ海岸沿い 青空教室







ディリ海岸沿い自称ギャングFoca&Cickat































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【5.国内移動手段】

・空港から市内
迎えが無い人は基本タクシー。
到着後、ほっといても「タクシー?」と聞かれるが、値段交渉したい気持ちをおさえて
まずは無難にタクシーカウンターへ。小さい空港なので到着口出てすぐ分かる。

カウンターで市内までと言えばだいたい10USD。タクシーは全て色は黄色。
(時間的には市内まで15分くらいで流しだと5USDあれば十分だが、空港価格)
運ちゃんはテキトーなので、行きたい場所を正確に言わないと変な所でおろされる。


・タクシー
ちょいと遠くまで行くときは基本的にはタクシー。
そこら中に停まってたり流しが走ってる。
日中30分以上歩くのは暑過ぎて危険かも。(てか暑過ぎて心が折れる)

レゲエ的な黄色的なカローラ的なボロボロタクシー(クーラー効かないのが多い)
料金は交渉。近場だと基本1USD。15分~20分くらいでも3USDくらいで行ってくれる。
流しのボロタクシーは英語不可の人が多いが、場所と値段くらいは理解してもらえる。


・ミクロレット
ちっちゃいミニバン。
車の前に数字が書いてて、ドアが基本もげてて人がわんさか乗ってるのが
今回ご紹介する商品のミクロレット。 通勤通学、庶民の足。

なんか道端で道の向こうを見据えながら待ってる人がいたら、それがいわゆるバス停。
様々な番号の車が絶えず来るので、我々良い子の旅行者にはどれに乗ればよいか理解不能
そこは、バス停している人に聞いて「○○に行きたいんだがどれに乗れば良い?」的に
聞くのが良い(言葉が通じない場合が多いので、実際は地図を見せてココと示し、
あとは勢いに身を任せて)

何回か乗ったが、1番のミクロレットのうち特定のものが、
市街海岸沿いを東西に横断し、主要スポットを回るようだ。(不確定)
1回乗るのに10セント。後払い。お釣りは返ってこないので悪しからず。
降車時はコインで車内の金属部分(手すりなど)を「カンカン」と叩き、音で合図。

いかんせん車内が真っ暗なので、最初はちょっと怖い。
でも乗ってる人は女性が多かったから、まぁ大丈夫でしょう。(時間帯的な問題かも)





ディリ市内 夕暮れに沿って帰路につく





ディリ市内東部 学校帰りの探検隊

























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【6.買い物】

・日用品・食料
市街西部にはLandmarkとかデカめの外国人向けスーパーマーケットがあるみたいだが
市街東部(ホテルディリ近く)には、あまりない印象。

ワン・モア・バー(One More Bar)の並び、ケバブクラブ(Kebab Club)の向かいに
クマネク(Kmanek Supermarket)がある。綺麗な感じの華僑系のやつ。
(下記ワンモアバーの地図参照。近くに表示されてる)

ホテル・オーディアン(Hotel Audian)の近くか、1本海よりの道に
地元のスーパーがあったはず。外国人向けよりもちょい安いくらい。
ティモールコーヒーの粉を1~2USDで買いまくった。
あとは蚊取り線香用のマッチも1USDで10箱くらい買えた。いらん。


・お土産屋
特になし。空港で売店がわずかにあるくらい。
まぁそもそも期待していなかったため問題なし。


サンタクルス墓地正面 レタス売りの少年














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【7.食事・酒】

・僻地では基本的に小食、最低限のものしか食べないよう心がけている。
(食べ飲み物が最も身近なリスクであるため)現地の名物などもあまり口にしない。
主食はビールである。


・ワン・モア・バー (One More Bar) (夜)  勝手に食べログ:☆☆☆3.3
http://www.lonelyplanet.com/east-timor/dili/restaurants/pizza/one-more-bar

⇒オーストラリアンオーナーのオーストラリア系料理のオープンエアのラフな感じのバー
というかパブ? 料理も普通にガッツリ食べられる。
が、基本オーストラリアテイスト&サイズ(肉食系男女には良い)
フライドチキン的な、サワー的なチキンと、ビールを注文。
チキンはうまかった。ナイスサワー。
ビールは確かハイネケンだったような気がする。ナイスダッチ。
でも、値段は、そこそこ(15USDくらいだったかな) リピートするまでもない。


・ケバブクラブ(Kebab Club) (昼・夜)  勝手に食べログ:☆☆☆3.0
http://www.lonelyplanet.com/east-timor/dili/restaurants/turkish/kebab-club

⇒なんか、ラモス瑠偉氏とジローラモ氏を足して2で割ったようなオーナー
(勝手にジローラモスと命名)の自称本格派トルコ料理店。
自家製のパンとかも焼いてるみたい。

なんか、ケバブってこんなんだっけ?という感じの見た目と味。
スターバックスの根菜チキンラップをでかくしたような感じ。

でかいが、いかんせん7.5USDは高い。
そして味も何か残念、ソースがすっぱい。肉がぜんぜんジューシーではない。
残念ながら人生今まで食べたトルコ料理で一番おいしくない。

※当方大丈夫だったが、生野菜を使っており、お腹を下すリスクはあるかも。
店のディスプレーには、新鮮そうな良さそうな野菜っぽく並べてあるが、油断は禁物。

勝手に参考HP(すみません)
http://plaza.rakuten.co.jp/margaux67/diary/201003070000




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【8.通信事情】

・インターネット
空港の搭乗待合エリア(出国時)で無料でWi-Fiができる。(日本で言うと搭乗ゲート?)
早くは無いが、遅すぎなくもないレベル。

街中ではインターネットカフェ的な施設がちらほら。
Xanana Reading Roomもその1つ。
(ホテルディリの東裏手、One More Barの近くだったはず)
なんか寄贈図書館的な感じだが、 5~8台くらいぼろいラップトップがある。
1時間5USDくらいだったはず。 クーラーが無いため如何せん暑い。
そして、尋常じゃないくらい元気な蚊が、尋常じゃないくらい数多くいるため要注意。
もちろん日本語対応不可。

1時間ちょいやってると、突如停電で全部ダウン。良くあることらしい。
すぐに復旧したが、イチからなのでヤル気をなくしてそのまま出た。割引なし。
まさかの東ティモールで、バックアップの大切さが身にしみた。






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【9.夜遊び】

・残念?ながらなし。
汝、そもそも神聖なるこの土地で、世界中の平和と自由を願った身分である。
そんな不埒な気持ちで居たことが罪である。
(すみません。実際は実地調査してましたが見つからず)





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ディリ市内 魚売りの少年






ディリ海岸沿い 未来に向かって漕ぐ






ディリ市内 爪痕の残る街、遊ぶ子供たち







ディリ市内 微笑みの女神







ディリ市内 サッカーは世界共通言語







ファツカマ岬 無限の碧








ファツカマ岬 地球の端っこ







ディリ市内 物売りの少年






ディリ市内東部 学校帰り






ディリ市内 平和庁?





ディリ市内 走る








ディリ市内 君たちの笑顔がいつか国の未来となるように






ディリ市内 水揚げ





ディリ市内 印象派のような淡い世界





























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7 件のコメント:

  1. 匿名9/14/2013

    素敵な写真と、周波数の合う「活字」や言い回し・なんだかいいですね!親切な情報提供・年始の渡航先「Dili]に決まり、バリまで発券済み・メルパチ航空の日本代理店にてバリーディリ往復発券待ちとなりました。

    一か月ぐらい滞在したいのですが、一泊二日の弾丸・東ティモールになります**

    次回の備忘録を楽しみにしています・

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  2. 匿名8/12/2019

    ティナ

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